就業希望者の方へ

【林業を取り巻く環境】

すすむ機械化

従来の間伐は木を伐採して山から木を運び出すことを,人の手により行っていました。

林野庁はハーベスタやフォワーダなど,林業作業道などでも作業できる幅員2.5m程度の車両系高性能林業機械を使用することを奨励しています。

高性能林業機械は「2つ以上の仕事を一つの工程でできる機械」と位置付けられ,従来の手作業で一つ一つ行う刈払い機やチェーンソーと比べて作業効率化ができ,作業員の体への負担の軽減も可能となるというメリットがあります。

主な高性能林業機械

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①フェラーバンチャ(伐倒・集積・作業路作設)

立木を伐採し,切った木をそのまま掴んで造材に便利な場所へ集積する自走式機械。チェンソーに代わり,最も危険な伐倒作業を担う。

②スイングヤーダ(集材)

主索を用いない簡易索張方式に対応し,かつ作業中に旋回可能なブームを装備する移動可能な集材機械。建設用ベースマシンに集材用ウィンチを搭載し,アームをタワーとして使用する事により地引き集材をする。集材距離100m程度。

③タワーヤーダ(集材)

簡便に架線集材できる人工支柱を装備した移動可能な集材機械。集材距離300~500m程度。

④プロセッサ(枝払い・玉切り・集積)

林道や土場などで,全木集材されてきた材の造材(枝払い,測尺,玉切り(材を一定の長さに切りそろえること))を連続して行う自走式機械。

ローラ(又はクローラ)の回転で木材を送り出し,装備しているカッタで枝を切り払い,設定した長さまで木材を自動で送り出し,装備してあるチェンソーで材を切り揃える。

⑤ハーベスタ(伐倒・枝払い・玉切り・集積)

従来チェンソーで行なっていた立木の伐倒,枝払い,玉切りの各作業と玉切りした材の集積作業を一貫して行う自走式機械。

⑥フォワーダ(運材)

玉切りした短幹材をグラップルクレーンで荷台に積んで運ぶ集材専用の自走式機械。

安全への取り組み

林業における労働災害はチェーンソーに起因するものの割合が高く,厚生労働省では,「チェーンソーによる伐木等作業に関するガイドライン」をとりまとめ,その普及定着を図り,チェーンソー作業における労働災害防止対策の一層の推進を図っています。

安全装備

①ヘルメット:落下物から頭部を守ります

②フェイスガード:チェーンソー使用時の木くずや小枝,落下物などから顔,眼を保護します。

③イヤーマフ:チェーンソーの騒音による聴力低下を防ぎます。

④ジャケット:林内で目立つカラーで思わぬ事故を防ぎ,また枝やトゲから体を守ります。

⑤防護ズボン:特殊な繊維が織り込まれている全体をカバーするズボンで,チェーンソーによる下半身の怪我のダメージを防ぎます。

⑥チャップス:特殊な繊維が織り込まれておりチェーンソーによる下半身の怪我のダメージを防ぎます。ズボンと違って,前面のみを保護します。

⑦防振手袋:耐振動・耐切創で,手を保護し,滑り止めになります。

⑧チェンソーブーツ:チェーンソーによる切削や落下物から足を保護します。

⑨呼子(笛):合図のために使用します。

資格取得

高性能林業機械を操作するには資格・免許の取得や特別教育の受講が必要です。
広島県が認定した認定事業体に就職すれば「緑の雇用」制度で就職後でもこれらの資格取得が可能です。